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商品のバッケージ能力も含めた商品開発力の強さの源泉

商品のバッケージ能力も含めた商品開発力の強さの源泉は、従来の大企業で言えば、組織力にあるとされていた。高学歴で、IQも高い人間を多量に雇うことができるからだ。だが、これからは、そうした組織力の結果として開発をおこなうことよりも、そもそもの発想力が問われる時代になる。よく言われるように、欧米の企業に追いつけ追い越せという時代は終わった。キャッチアップの時代には、どんな商品をつくればいいかということは、アメリカ市場を見ればおおむね予測可能であった。言いかえれば、どれだけインプットすればどれだけアウトプットが得られるかということがある程度計算できたのである。計算が立てば、あとは効率的な上意下達の組織編成をつくって大量生産、シェア拡大、コスト競争力拡大というサイクルに乗せればよかった。しかし、これからの情報社会では、まったく新しい商品コンセプトで勝負する時代である。もちろん、製造業が大きな利益を生まなくなったわけではないが、パソコンやiモードの携帯電話やナイキのシューズがそうであるように、工業製品でもパッケージングやコンセプトで勝負が決まる時代になったのである。そこでは商品開発者のクリェイティビティをいかに刺激し、起業家精神旺盛な人間をどう動機づけしていくか、あるいはフロントラインにいかに権限を委譲し、ニーズを汲み上げていくかということのほうが重要なキーになってくる。

インターネットの世界がもたらした興味深い問題

インターネットの世界がもたらした興味深い問題は、インターネットの世界でのおカネの流通です。電子貨幣のようなものができて実際に研究されていますし、擬似的な実験はすでにはじまっています―流通するとなると、この貨幣の発行量や価値の裏づけなど、従来、国単位の経済政策のなかで考えられていたことが、まったく別の枠組みで考えられるようになるかもしれない。とにかく従来の国境ほかいろいろなボーダーにとらわれずにいろいろなグループが自由に設定できることも、インターネットの空間の見落とせない特徴です。このことを問題視する議論はたくさんあります。しかし、たぶんこのことによって、本来人類がどういう理由でたとえば国という単位をつくってきたのか、どういう理由で、あるルールをつくっているのか、根源に立ち返ってもろもろのものごとを見直すたいへんよい機会が生まれるのではないかと思います。

インターネット経由の違法コピーを防ぐ

近年、音楽業界はインターネット経由の違法コピーを防ぐために、DRM技術によるコピー制限と、法改正への働きかけを行なっている。DRMによるコピー制限とは、具体的に言えば、購入した音楽ファイルのバックアップは可能かどうか、何台の携帯音楽プレーヤーに転送できるか、CD‐Rに書き込めるかどうかといった要素だ。音楽配信が立ち上がった当初は、違法コピーに対抗するために、これらの制限を厳しくしていたサービスが多かった。しかし、ファイルをコピーして5台までのパソコンで再生可能、携帯への転送は台数制限なし、CD‐Rに7回まで書き込める(同じプレイリストの場合)といった柔軟なDRMを用意したiTunesStoreが登場したことで、この状況に変化が訪れて、最近ではどちらかといえば緩和方向に向かっている。さらに、国外を見ると、米ECサイト大手のアマゾンが始めた「AmazonMP3」など、DRMが音楽ファイルに埋め込まれていない「DRMフリー」の楽曲の販売も始まった。